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龍の娘 あらすじ

イラストはルーズリーフに鉛筆描きですので、横線が入っています。

  龍の娘 巻ノ一 −KANOKA−

1998.7.

巻ノ一 −KANOKA−

 五月という中途半端な時期に、レイイは双霞[そうか]第一中学校に転校して来た。
 そこで隣の席になった珂香[かのか]には、実は悪霊がとり憑いていた。
 それを感知したレイイは、 アオキに『里』に樹雨[きさめ]の守護刀で破魔刀の大辛螺[あき]を取りに行かせる。
 しばらくは普通に生活していたものの、彰久[あきひさ]との対面でレイイが力を使ったために、 悪霊が龍の血を感知し、凶暴化。珂香は身体をのっとられてしまう。
 夜になって、珂香が行方不明だと知ったレイイは、レイヒョウと彰久と共に珂香を探しに出る。
 ビルの工事現場の最上階でバトルを行うレイイと珂香(のっとられ)。レイイにおされた悪霊は、 珂香の身体を空中へ投げ出した。…が、危機一髪、戻ったアオキに受け止められて事なきを得る。
 届けられた大辛螺を使って、レイイは無事に悪霊を退治した。

  龍の娘 巻ノ二 −YUIME−

1999.3.

巻ノ二 −YUIME−

 レイイの幼なじみで、朧[おぼろ]の結女[ゆいめ]である紗綾[さあや]は、 レイイの関わる予知夢を見た。
 紗綾の予知夢は必ずあたる。何かが起こっているのでは、 とレイイとの話し合いをすることになった。珂香[かのか]も同席した話し合いは無事終わり、 帰ろうとした紗綾に、蟲[むし]が襲いかかった。襲われた紗綾は毒により倒れてしまう。
 蟲の原因は、張ってあったはずの結界を気づかず越えて来た真崎 皓介[まさき こうすけ]。 弟がおかしいので、御祓い[おはらい]を依頼しに来たのだという。
 紗綾の解毒には、蟲の毒の部分のかたまりが必要だというので、それを手に入れるため、 真崎の家に向かうレイイとアオキ。弟、俊春[としはる]の部屋は蟲に占拠されていた。
 部屋に入ったものの、蟲の空間に引きずり込まれた二人。大きな蟲と対峙[たいじ]し、 レイイは札[ふだ]を使って祓おうとするも、失敗する。 自分の力が弱まっていることを実感するレイイ。大辛螺を召喚[しょうかん]し、蟲を祓ったものの、 毒溜の部分ははじけ飛んでしまった。
 紗綾を助ける手立てを失ったレイイ。しかし、珂香には、 負のものを何でもないものに変える浄化力が備わっていた。珂香の助力を得、紗綾の解毒に成功する。

  龍の娘 閑話 −ARIADONE−

1999.12.(漫画版1998.5)

閑話 −ARIADONE−

 龍の娘、番外編。ギャグモノ。
 双霞[そうか]第一中学校には、七不思議の一つに、 「月のきれいな夜にはアリアドネ(木)の所に髪の長い女がいて、それを見ると呪われてしまう」 というものがある。
 部活で帰りの遅くなった珂香[かのか]は、校門への近道にアリアドネの側を通った。…と、 何かふわりとしたものが目に入り、見ると、アリアドネの木の下で女性が佇[たたず]んでいた。
 次の日どうにかしてほしいとレイイに相談を持ちかける珂香。請け負ったレイイは、 珂香と共に夜の学校に残り、アリアドネの所に行く。
 アオキを呼び出し何かいないかと問うと、猫をつかむようにして、「コレか?」と差し出すアオキ。 女性が降ろせと騒いだため、アオキは空中から女性を落とした。
 落ちてきた女性は、幽霊ではなく精霊。
 呪いなどはないという。七不思議などに入れられていることを怒るアリアドネ(精霊)。 何とかしろという彼女に、「昼間に出てくれば?」とアオキ。
 意気込むアリアドネを無視して家路につく三人。
 次の日の昼休み。本当に姿を現したアリアドネ。野次馬に混じり、見物に行くレイイと珂香。 アリアドネは「自分は精霊で、幽霊やお化けではない」と主張。「幽霊はこういう方々だ」と、 幽霊たちを呼び出す。パニックになる生徒たち。
 そんなことがあったため、これ以後、 アリアドネは「七不思議」ではなく「一般の精霊」という身分で、 伝説に語り継がれることになったそうな。

  龍の娘 −夕凪伝承−

2000.9.

龍の娘 −夕凪伝承−

 すべてのはじまりの物語。
 龍神・夕凪[ゆうなぎ]と雨呼びの巫女・翠雨[すいう]の出会いの話。
 これにはレイイもアオキも出ないので、空想路・舞雪に載せてあります。

  龍の娘 巻ノ三 −AMAME−

2001.3.

巻ノ三 −AMAME−

 夏。
 『里』では三年に一度の『祭り』が行われようとしていた。
 レイイに「来ればいい」と言われていた彰久[あきひさ]は、一人『里』へとやって来た。
 恵一[けいいち]に案内され、『里』を見てまわる。 その中で『樹雨[きさめ]の姫』としてのレイイをかいま見る彰久。対して、 知っているレイイとは違う様子を話す彰久に驚く恵一。
 そのレイイはと言うと、もはや大辛螺[あき]と一緒でないと『里』の外へ出れないくらいに、 力が弱まっていた。力の大きさは『里』で一番だろうとささやかれていたレイイの力が。
 そんなレイイの元を訪ねる、日照雨[さばえ]の姫である瑞稀[みずき]。 何が起こっているのかと訊ねる瑞稀に、「何もわからない」と答えるレイイ。
 不安を抱えたまま、龍神の降臨と共に『祭り』が始まる。
 人気[ひとけ]のない中庭でくつろぐレイイと瑞稀の元に、突然『魔』が現れた。
 力を放とうとするも、力が使えなくなるレイイ。現れた龍神に助けられたものの、呆然とする。
 雨女[あまめ]である瑞稀は、その力で雷を、雨雲を呼び糸を紡ぐが、 『魔』は龍神の放つ糸をかいくぐり、瑞稀へと触手を伸ばした。
 その瞬間、レイイの力を抑えていた二重の結界が破られ、レイイの力が溢れ出した。
 尋常ではない浄化力。
 レイイの力は『魔』すらも浄化し、変化させた。しかし強すぎる力をコントロールできないレイイ。 龍神は、再びレイイの力を封じた。
 一件落着かと思われ、日照雨の棟に帰る瑞稀。
だが部屋に戻ると結界が壊され、あったはずの大量の銀糸がなくなっていた。

  龍の娘 閑話 −AKI−   ※ブラック注意 !!

2001.9.

閑話 −AKI−

 レイイがまだ契約を行う前(七歳以前)の話。
 ある夜、ふと目覚めたレイイは、いつもと何かが違うことを感じ取った。
 まるで導かれるかのように廊下を走るレイイ。気がつくと、 樹雨[きさめ]の棟[むね]にいたはずなのに、いつの間にか海霧[じり]の棟に来ていた。 しかもそこは祖母の部屋の前。
 部屋の中で何かが動く音に、レイイは声をかけたが返事はない。障子をそっと開けると、 そこには血だまりと髑髏[しゃれこうべ]、衣装と髪、手や口の周りを紅く染める祖母の契約者、 瑛霏[エイヒ]の姿があった。
(ばあさまは、たべられちゃったんだ)
 動かないレイイ。瑛霏の手が伸びるも、レイイに触れた途端、瑛霏は白い炎に包まれ、 消滅してしまう。
 走り出すレイイ。広い棟の中、気がつくと迷子になっていた。
 そのまま進むと、海霧の棟ではなく、本殿の龍神降臨の場に使われる部屋に出た。 そこから中庭を通って樹雨の棟に戻ろうとするレイイ。偶然、大辛螺[あき]に出くわす。
 何故ここにいるのか問う大辛螺に、祖母が喰われたのだというレイイ。そして、 自分も喰われるのかと問う。レイイが樹雨の姫であると知った大辛螺は、 「『魔』に属する者と契約を交わせば、いずれ喰われるだろう」と答える。
 レイイと会話するうち、大辛螺の思考は樹雨[キサメ]と出会った時へと遡る。
 火事に巻き込まれ、土地も家も家族も失った男は、呪いのことばを抱いてさまよっていた。 そこで出会ったのが樹雨。樹雨は一目で男が亜鬼[あき]だと見抜く。
 このままでは鬼になり、『魔』に喰われるだろうという樹雨。「何を選ぶのか」と問う。
 樹雨の元に留まることを選ぶ亜鬼。「大辛螺」の名を与えられ、大辛螺は守護刀となった。
 レイイが自分の使い手になる事を認める大辛螺。
 レイイを連れ、樹雨の棟へと戻った。

  龍の娘 巻ノ四 −SASAME−
巻ノ四 −SASAME−

「迎えに来たんだ」
 秋。もうすぐ体育祭も行われるという頃。『少年』がレイイの前に現れた。
「一緒に来てくれるよね? 樹雨[きさめ]の姫?」
 母親である弥重[ヤエ]を人質にとられたレイイは、 『少年』―――焔瑠[エンル]に『檻[おり]』へと連れ去られた。
 レイイが居ないことに気付くアオキ。レイヒョウは、弥重が連れ去られたのだと告げる。 もしかしてレイイも? と考えたアオキは一緒に行こうとするも、 足手纏[あしでまと]い扱いをされてしまう。
 何が起こっているのかを知るために『里』へと向かうアオキ。
 『里』では七姫の姫が次々と姿を消していた。未だ残っている、 日照雨[さばえ]の姫である瑞稀[みずき]に話を聞こうと日照雨の棟へ向かうも、 会うことは適わず、それどころかアオキは弱く、何もできないのだと雅芥[あけ]言われ、 精神的に底へと落とされてしまう。
 強くなりたい、と樹雨の主に力を得る方法を聞き、アオキは本殿の奥へと向かう。
 本殿の奥には、ずっと昔に死んだはずの七姫が留まっていた。 そこにあったものは天水[てんすい]。これは自らの力を引き出すもの。けれど、 自分自身をも滅ぼすかもしれないもの。力を望むアオキは、七姫に天水をもらい、飲み干した。
 一方レイイは思考力を奪われ、『檻』に閉じ込められていた。
 そこに現れた笹女[ささめ]。レイイの血を手に入れ、ほんの気まぐれから、 焔瑠にレイイを連れて儀式の場へと来るように言う。
 笹女は、周りからいじめを受けていた。周りの人間を否定し、過ごす日々。そんな中で、 笹女は宕覇[とうは]の申し出を受けた。『力が欲しい』『位が欲しい』と。そのための準備をし、 七姫の血を集めていた。
 儀式の場へと現れる笹女、焔瑠、レイイ。結界の張られたそこは、『里』の中心部だった。
 待っていた宕覇へとレイイの血を渡す笹女。必要なものが揃[そろ]った途端、 手のひらを返すように笹女を邪魔者扱いする宕覇。何故? と混乱する笹女。
 そこへ現れるアオキ。宕覇は笑んで、レイイの血を他の姫のものと混ぜて地面へと撒[ま]き、 『里』に封じられていた『魔』を解き放った。

  龍の娘 閑話 −AOKI−
閑話 −AOKI−

 アオキのまだ幼い頃の話。平安時代?
 現在執筆中。
 2002年内にできればいいなぁ、と(苦笑)。

 ※画像にポインタを当てると、現代versionのアオキになります。

  龍の娘 閑話 −YAE−
閑話−YAE−

<未>

  龍の娘 巻ノ五 −REII−
巻ノ五 −REII−

<未>
 できるのは2003年頃かと思われます(汗)。



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