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龍の娘 用語辞典
特殊な言葉がたくさんあります。普通の言葉とは意味がかなり異なります。


  亜鬼[あき] 

『人』と『鬼』の中間体。
『鬼』になる手前の状態。亜鬼にまでなると、『人』に戻ることはできない。

  雨女[あまめ] 

雨女[あめおんな]とは別。アマメがアメオンナだとは限らない。
雨を紡いで糸を造り出すことのできる力を持つ者のこと。
人により、糸の色やかたさは様々。
現在は日照雨[さばえ]の姫である瑞稀[みずき]のみが雨女である。

  斎の姫[いつきのひめ] 

斎[いつき]の宮の姫君。神凪とは別で、破魔の力を持つ。
幼い頃より神殿(神宮)にて暮らす。

  大主[おおぬし] 

主をまとめる者。
任期は三年で、龍様降臨の『祭り』の後、七姫の順に交代する。

  『鬼』[おに] 

『人』が負の力に侵されたなれの果て。
自我を失い、狂い、力を扱えずに暴走し、果ては『魔』に喰われるだけの存在。
『魔』とは別物である。

  神凪[カンナギ] 

夕凪の血を引く一族の総称。
神薙[かんなぎ]。神にかられる一族。
元は、龍神の人型の名が「夕凪[ゆうなぎ]」であるため、 龍神=夕凪=神より「神凪」という名字が生まれたとも伝わる。

  契約[けいやく] 

神凪の女が七歳(神の領域に属している)の間に『魔』に属する者と交わすもののこと。
最初に契約を行った秋霖[シュウリン]の契約内容は、 秋霖を護る代わりにその傍[そば]にいる事を許すというものだが、その後、 神凪の血を狙う者が多く現れたために、力の強いものと契約を結ぶようになった。
内容は、相手を守護する代わりに、契約相手が死亡するとその血肉を食らい、 力を手にすることが約束される。
契約中は、『魔』に属する者は神凪の者を殺す事や危害を加える事はできない。そうした場合は、 龍神の白き炎に包まれて、消滅する。

  契約者[けいやくしゃ] 

「契約を交わせし者」の意。
神凪の女にも『魔』に属する者にもどちらにも使われる。

  古主[こぬし] 

年をとって、主を引退した者。

  『里』[さと] 

日本のどこかの山奥にある。アスファルト舗装の道がないため、イナカであると推測される。
神凪の一族が暮らしている。
本殿と七姫の名を冠する七つの棟[むね]が中心となっている。 その八つの建物は、中庭を中心に円形に配置されている。各区域は、棟を中心としている。
『里』の周りには結界が張りめぐらされており、『魔』に属する者の侵入を拒む。

  七姫[しちひめ] 

龍神と翠雨[スイウ]の七人の娘たちの総称。
上から順に日照雨[サバエ]、秋霖[シュウリン]、時雨[シグレ]、樹雨[キサメ]、 海霧[ジリ]、霞[カスミ]、朧[オボロ]という。

  守護者[しゅごしゃ] 

『神』の域に属する者で、契約者の代わりに神凪の者を護る者。
契約者とは違い、守護する者の死後にそれを食らうことはない。
なお、守護者は特別な存在で、滅多にいない。また、 『神』に属する者だからといって「善」だということもない。

  守護刀[しゅごとう] 

破魔刀[はまとう]。
七姫を護るために、龍神によって造られた。
樹雨[きさめ]の大辛螺[あき]のみ薙刀[なぎなた]に似た刀で、それ以外は剣の形を取る。
大辛螺はヒト型になることができる。
普段は『里』の本殿の奥に安置されている。

  浄化力[じょうかりょく] 

『人』の持ち得る力。
負のものを正でも負でもない、害のないものに変える力。

  印[しるし] 

『里』で自分がどこの血統に属するのか示すためのもの。
右手の甲に特殊な液体で印を描くと、自分の血統の色に染まる。
日照雨→赤、秋霖→橙(黄含む)、時雨→茶、樹雨→緑、海霧→青、霞→白、朧→黒、その他→紫。
印は雷と雨をかたどっているらしい。

  直系[ちょっけい] 

父親ではなく、母親側の血筋を基として用いる。
年寄りから順に((古主―)主―(大方―方)―姫)となる。
現在の樹雨[きさめ]でいうなら、主(とよの)―方(弥重)―姫(レイイ)。

  主[ぬし] 

七姫の直系で、七つに分かれた一族の長[おさ]たちのこと。
ただし、女性に限られる。『里』において位は高い。

  姫[ひめ] 

七姫の直系で、主を除いて最も若い娘。
やがては主になる者のこと。

  封印者[ふういんしゃ] 

神凪の女で、血が薄まり、ごく弱い力しかないため、血に宿る力を封印した者のこと。
封印者の子供でも、力は発現する。

  札[ふだ] 

龍の力の込められた護符。
赤い長方形の紙で、文字らしきものが書かれている。
神凪の女の持つ血の力を増幅させることができる。

  保因者[ほいんしゃ] 

神凪の血を引く男のこと。
子供が娘なら力は発現するので、保因者と呼ばれる。
※元は医学用語です。

  『魔』[ま] 

巨大な負のエネルギーそのもの。
意思を持つかのように、さらなるエネルギーを求める。
人の手におえる代物ではない。
 ※「悪」ではない。

  『魔』に属する者[まにぞくするもの] 

力の源が、どちらかと言えば負に属する者。『神』に属する者の力を食らうことを好む。
寿命はないに等しいが、滅んだりすることもある。
持っている力は生まれと同時に決定される。

  結女[ゆいめ] 

夢を紡ぐ力の持ち主。
※「夢を紡ぐ」
  夢と現実を結びつける。つまり、見る夢は全て正夢であるか、必ず現実の何かを示していること。



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