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「芦澤、話を聞いて来たんだから、指揮お願い。柚香、寺元[てらもと]って来る?」
「『道具の手入れをする』って倉庫にいるはずよ」
「そ。それじゃ、メンバーは寺元と、橋塚が来たら橋塚と…浜松と姫木、行きたい?」
「はい、行きたいっス」
「ええ、行きたいですわ」
 問いかける南に、二人はめいいっぱい強く頷[うなず]いた。
「それじゃ、浜松と姫木で。これだけいれば手は足りるでしょう?」
「ああ、足りるのは足りるが、東都はどうするんだ?」
「あたしは『いざ』って時のために書類提出しないと。柚香、手伝ってくれる?」
「いいけど、来てない相馬と石原は?」
「いつも通り体トレ基本セット」
 決まってるでしょう? と南は笑んで告げた。
「じゃ、よろしくね」
 部員に任せて、南は書類にとりかかった。












「失礼しました」
 顧問に判子をもらった書類を手に、南は職員室を出た。
「日付けおっけー、ハンコおっけー。じゃ、このまま生徒会に提出して…… !?」
 キィィィン、という耳鳴りと共に空気の密度が変わったのを感じて、南はそこで立ちつくした。
「何 !?」
 見上げれば、『進路指導室』のプレートが目に入る。




→ 進路指導室に入る。



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