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 ノブをひねると、鍵はかかっていないらしく、ギィと扉が開いた。
「失礼します」
 そっと中の様子を伺[うかが]う。薄暗い室内に、受験用の赤本や資料が整然と並んでいる。
 耳鳴りは止まないものの特に変わった様子は見られなくて、南は部屋へと入った。
 電気を点[つ]けて、一通りぐるりと棚をまわる。
「…ここじゃないのかしら?」
 扉の前まで戻り、出ようかと手をかけた。




→ ドアを開ける。

→ あ、電気消さなきゃ。



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